酪農の町・別海、町ぐるみで甲子園 ふるさと納税から5千万円を補助

有料記事

佐々木洋輔
[PR]

 東京23区の2倍超の面積がある北海道別海町は、牛乳生産量が日本一の酪農の町だ。

 人口約1万4千人に対し、乳用牛の飼育数は約11万頭に及ぶ。知床半島の根本から腕をぐるりと伸ばすように根室海峡に付き出す野付半島は、サケ漁や打瀬船によるホッカイシマエビ漁が盛んな町でもある。

 この牧歌的な町が沸き立った。

 第96回選抜高校野球大会(18日開幕)の出場校に、地元の公立校の別海が21世紀枠で選ばれたのだ。

 甲子園に挑む部員19人を、別海町が資金面で後押し。町の支援に感謝する選手たちは「将来の夢」で町の未来を照らす。

 中標津空港(北海道中標津町)を降りると、ほのかに牛乳の香りがする。そこから南東へ車で約1時間。オホーツク海から北方領土を望む牧草地帯に別海高校はある。歴代の甲子園出場校で最東端に位置する。

 全校生徒257人。甲子園のベンチは20人が入れるが、別海は選手16人とマネジャー3人の小所帯だ。島影隆啓監督は「用具の片付けやグラウンド整備で他校に迷惑をかけて申し訳なかった」と語る。

 そんなチームが、昨秋の北海…

この記事は有料記事です。残り1591文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら