並行在来線「ハピライン」が始動 2次交通担う「はぴバス」も出発

長屋護 小田健司
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 北陸新幹線福井県内区間と並行しているJR北陸線の区間の運行を引き継いだ第三セクター「ハピラインふくい」が16日、開業した。

 一番列車は福井駅を午前5時21分に出発。午前7時20分からは上りホームで出発式があり、テープカットやくす玉開きの後、午前7時54分に敦賀行きの普通列車(2両編成)が出発した。

 出発式後、取材に応じた杉本達治知事は「新駅もつくり、利便性を高めながら県民に愛される鉄道を目指したい」と述べた。ハピラインふくいの小川俊昭社長は「北陸線の利用客は、コロナ禍前の水準に戻っておらず、楽なスタートではない。ただ、新幹線効果も期待できる。駅周辺のまちづくり、イベント開催に関わり、利用してもらえるようにしたい」と意気込みを語った。

 ハピラインふくいによると、越前花堂、森田、春江、丸岡の4駅で一時、自動券売機の不具合が見つかった。券売機の中で釣り銭が詰まり、発券できなかったという。午後5時半ごろまでに復旧した。

 県内バス5社で立ち上げた「はぴバス」も16日、運行を始めた。県内の新幹線4駅と観光地を結ぶ2次交通が課題となるなか、定期観光バスや、申し込みに応じた貸し切りバスを運行。第1便は午前9時半に県立恐竜博物館(勝山市)や越前大仏に向けて出発した。

 東京などで定期観光バスなどを運行している「はとバス」の福井版を目指している。この日は福井駅東口に隣接する再開発ビル「アオッサ」で出発セレモニーがあった。運営組織代表で、福井県バス協会の岩本裕夫会長(京福バス社長)は「観光事業の拡大が見込まれる。観光地にお客様をお運びするのはバスの使命」と意気込みを語った。(長屋護、小田健司)

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