日本人初のICC所長に赤根氏選出 林官房長官「大きな意義」

笹川翔平
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 林芳正官房長官は12日午前の記者会見で、戦争犯罪などに関与した個人を訴追する国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)の所長に赤根智子裁判官が日本人として初めて選出されたことを歓迎した。「赤根判事への高い評価の表れであり、大きな意義がある」と述べた。

 ロシアのウクライナ侵攻での戦争犯罪や、パレスチナ自治区ガザをめぐる戦闘における国際法違反を取り扱うICCについて、林氏は「国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪が処罰されずに済まされてはならず、ICCの役割は昨今ますます重要となっている」と述べ、赤根氏が選出された意義を強調した。「国際社会における法の支配の推進に積極的に貢献していく」とも語り、ICCの発展を引き続き支援する考えも示した。

 赤根氏は2018年にICC裁判官に就任し、現所長の任期満了に伴い、11日に裁判官の互選によって新所長に選出された。(笹川翔平)

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    菅野志桜里
    (弁護士・国際人道プラットフォーム代表)
    2024年3月12日14時7分 投稿
    【視点】

    争いにもルールがあり、そのルール違反は重大犯罪であり、犯罪は免責されず、責任ある個人が処罰を受ける。ICCは、この当たり前を実行することで非道な戦争犯罪などを抑え込むための機関です。プーチンによる戦争やガザをめぐる情勢など、当たり前が揺らぐ

    …続きを読む