公明党幹部から、岸田文雄首相による衆院解散を牽制(けんせい)する発言が相次いでいる。首相交代を前提としていると受け取られかねない発言もあり、裏金事件で支持率下落が続く自民との共倒れを避けたいとの危機感が背景にあるとみられる。
公明の石井啓一幹事長は10日放送のBSテレ東の番組で、今秋に自民党総裁選が控えることを踏まえて「総裁選中は自民が注目を浴び、選ばれた総裁は非常に支持率が高くなる」と分析。衆院解散について「その後の秋が一番可能性が高いのではないか」と語った。一般的には、現職に代わる新しい首相が選ばれれば支持率は上がるが、現職続投では横ばいのケースが多い。石井氏の発言は岸田氏に代わる新首相を想定した衆院解散を求めたとみられかねない。
さらに石井氏は、岸田首相が…
- 【視点】
戦後日本の政党政治をうやむやにしたものの一つに、自公連立があります。もとは1998年参院選で惨敗した自民党が参院で過半数を保つためでしたが、創価学会を支持母体とする公明党の集票力に自民党が依存を強め、第一党の自民党総裁=首相の切り札である衆
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