「君たちはどう生きるか」に長編アニメ賞 鈴木P「これからも精進」

ロサンゼルス=五十嵐大介
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 第96回米アカデミー賞の授賞式が10日(日本時間11日朝)、ロサンゼルスで開かれ、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション賞を受賞した。日本アニメの受賞は、同じく宮崎監督の「千と千尋の神隠し」が2003年に受賞して以来、2作目となる。

 「君たちはどう生きるか」は、太平洋戦争期、空襲で母親を失った少年・眞人(まひと)が、疎開先で鳥と人間の間を行き来する青サギと出会い、不思議な世界に迷い込む物語。今年1月に発表された、アカデミー賞の前哨戦とされる第81回ゴールデングローブ賞では、日本作品として初めてアニメ映画賞を受賞していた。

 宮崎監督はこの日の授賞式に参加せず、ジブリの中島清文副社長がタキシード姿で記者会見場に立ち、プロデューサーの鈴木敏夫氏のコメントを代読した。

 鈴木氏はコメントで「宮崎駿の前作から10年ぶりで、映画を取り巻く環境も変わってしまいました。とても難産でした。そうしたこと乗り越えて生まれた作品が、世界中の皆さんに見ていただけたこと、そしてこのように評価を頂いたことをとてもうれしく思います」と述べた。

 また、「宮崎も私もずいぶんと年を重ねてしまいました。この年齢でこのような栄誉に浴せることに感謝申し上げると共に、もっと働けというメッセージだと受け止めて、これからも精進して参りたい」とも加えた。(ロサンゼルス=五十嵐大介

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