自民党派閥の裏金作りが判明した参院議員32人について、参院政治倫理審査会（政倫審）は8日、全員の審査を全会一致で決めた。全員の意向確認を12日までに実施し、参院で初めてとなる弁明・質疑が14日にも行われる見通し。どれだけの議員が弁明に立つかが焦点となっている。

　「参院の政倫審において初めて審査を行うというすごく重たい議決だ。今後は申し立てをされた議員の意向確認というステージに移る」。与党筆頭幹事の佐藤正久氏（自民）は議決後、記者団にこう語り、開催に向けた準備を進める考えを示した。

　参院政倫審の審査対象は、自民の31人と、在宅起訴を受けて自民を離党した大野泰正氏の計32人。政倫審の規程に基づき、委員の3分の1を占める野党が審査を申し立てていた。政倫審への出席や公開するかどうかは本人の意向が尊重されるため、32人に意向確認書を送付。12日までの回答を求めている。

　8日時点では、安倍派幹部の世耕弘成・前党参院幹事長と同派の西田昌司氏がすでに公開で弁明する意向を表明している。世耕氏は同日、記者団に「派閥における意思決定の過程を私の知りうる限り話したい」と述べた。西田氏も「自分の立場を申し立てる機会を与えられるのであれば、当然出るべきだ」と語った。

不記載額が参院最多の山谷えり子氏はどうする?

　しかし、この両氏以外に出席…