もはや「異端」ではないトランプ氏の強さ それでも抱える2つの不安
米大統領選に向けた共和党の指名候補争いは、「スーパーチューズデー」でも潮目は変わらず、トランプ前大統領(77)が圧勝した。ヘイリー元国連大使(52)が指名争いから撤退することにより、11月の本選挙で再び民主党のバイデン大統領(81)と対決する構図が決定的となった。ただ、トランプ氏が盤石とは言い難い状況も浮かび上がっている。
5日夜、トランプ氏はフロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」に姿を現した。「USA(ユーエスエー)」と連呼する支持者に迎えられ、演説を始めた。
「素晴らしい夜、素晴らしい一日だ」
トランプ氏はそう一言で「勝利」を宣言すると、その後の演説の大半はバイデン氏への批判に割いた。
「我々なら、ロシアにウクライナへの攻撃をさせることはなかった」「インフレがすべてを破壊している」
序盤から連勝、接戦許さず
さらに大統領選の本選がある11月5日に向けて「我が国の歴史上、最も重要な日として記憶されることになる」と強調し、「米国を再び偉大にする(make America great again)」と訴える定番の言葉で演説を締めくくった。
指名候補争いは通例なら、接戦が続いたまま山場のスーパーチューズデーを迎えることが多い。だが今年は序盤からトランプ氏が連勝を重ね、この日を前にすでに勝負の大勢は決まっていた。結局、15州のうちトランプ氏は14州で完勝。いずれも接戦に持ち込むことさえ許さず、軒並み数十ポイントの大差をつけた。現職大統領が再選を目指す場合を除けば、異例の強さを示す結果となった。
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