辺野古再試算渋る防衛相 総工費半分近く支出済みも土砂投入2割以下

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田嶋慶彦
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 米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画に関し、参院予算委員会で4日、総工費約9300億円の見積もりをめぐる論戦が展開された。政府は総工費の半分近くを支出済みだが、土砂投入の進捗(しんちょく)は2割以下にとどまる。それでも木原稔防衛相は再試算を明言せず、立憲民主党辻元清美氏は「『辺野古増税』でもするのか」とただし、計画の抜本的見直しを求めた。

 木原氏は答弁で、埋め立てに必要な土砂量2020万立方メートルのうち、これまで約16%に当たる318万立方メートルを投入したと説明。一方、総工費約9300億円のうち、昨年度までに半分近い約4312億円を支出済みだとした。

 総工費は当初、3500億円以上と見積もられていた。しかし、埋め立て予定地の大浦湾側に軟弱地盤が見つかり地盤改良工事が必要となったため、19年に再試算して約9300億円と総工費を大幅に引き上げた経緯がある。辻元氏は「まだ2割も工事が終わっていないのに(予算は)半分、使った。破綻(はたん)している」と指摘。改めて総工費を試算し直すかをただした。

 木原氏は「経費の概略を現段…

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