初めて見たときから目が離せなかった。最有力のトランプ前大統領が欠席するなか、昨年8月にテレビで放映された米大統領選共和党候補者の第1回討論会で、出席した8人の中で最も若く、ひときわ目立っていた38歳の実業家、ビベック・ラマスワミ氏のことだ。
「トランプ大統領は21世紀最高の大統領だった」
彼が言い切ると聴衆から大歓声が上がった。
「私はこの壇上で、買収されていない唯一の候補者だ。だから言える。気候変動問題はデマだ」
過激な発言に他の候補者が色をなして反論する。批判されながら視聴者の注目を集め、その場の空気を支配していた。
トランプ氏の模倣という戦略
今年1月。そのラマスワミ氏に直接取材する機会がやってきた。共和党の候補者選びの幕開けとして注目が集まる、中西部アイオワ州の党員集会だ。
インド系の移民2世であるラ…
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