マンション修繕積立金、値上げ幅に基準 合意得やすい?不足したら?

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長橋亮文

 国土交通省は27日、分譲マンションの住民が管理組合に毎月支払う修繕積立金について、段階的に引き上げる場合の増額幅を約1・8倍とする基準案を示した。修繕費が足りず、値上げしようとしても、住民の合意を得るのに苦労する管理組合が相次いでいる。基準をどう周知していくかが課題となる。

 東京都足立区のマンション(28戸、2008年築)では21年、修繕積立金を3・5倍に引き上げた。17年に管理組合の理事長に就いた後藤謙治さん(45)が修繕費の積み立て状況を調べると、初期の計画に比べて2千万円足りないことがわかった。3年ごとに値上げする計画が忘れられていたとみられ、1度も値上げされていなかった。

 「まさか自分のマンションがそんな問題を抱えているとは思ってもみなかった」と後藤さん。マンション管理の専門家を招いて住民向けの勉強会を開き、積立金不足による修繕への影響などを知ってもらい、長期修繕計画も見直した。

 積立金についても、段階的に…

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