2023年の出生数75万人 減少加速 婚姻は戦後初の50万組割れ

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 2023年に生まれた子どもの数(外国人を含む出生数)は、75万8631人で8年連続で減り、過去最少となった。婚姻数は48万9281組で、戦後初めて50万組を割った。出生数は前年に初めて80万人を下回ったが、減少スピードに拍車がかかっている。

 厚生労働省が27日に公表した23年の人口動態統計(速報)で明らかになった。出生数は、前年比で4万1097人減。速報値ベースで出生数が100万人を切ったのが17年。以来、3~5%程度で減少し、22年には80万人を割った。23年の減少率は前年比5・14%で、22年(同5・12%減)よりわずかに拡大した。

 国立社会保障・人口問題研究所が昨年4月に公表した将来推計人口(外国人を含む)では、23年は76万2千人。30年ごろまで横ばいで推移した後、緩やかに減少し、35年に76万人を割って75万5千人になると推計した。今回の出生数は、推計より12年早い。

 厚労省は、出生数の低下は複数の要因が絡み合っているとした上で、「コロナ禍の影響も考えられる」とした。

 23年の婚姻数は、前年比3万542組減。減少率は5・9%だった。50万組を下回るのは1933年以来となる。コロナ禍の20年に12・7%と大きく減った婚姻数は、22年に1・1%増となったが、再び減少に転じた形だ。日本の場合、結婚と出産の結びつきが強いとされ、今後の出生数にも大きく影響しそうだ。

 今回公表の速報値は、23年…

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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2024年2月29日11時37分 投稿
    【視点】

    2015年から2023年の間の8年間で、100万人台だったところから75万人となり、推計より早いペースということで「危機感」が共有されそうですが、そもそもこの甘い「推計」を毎度繰り返していることを反省するべきだとも思います。 また、1

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