大量のピカチュウも乗車 「楽しい空間」めざすみなとみらい線の戦略
小林直子
横浜市の臨海部を走るみなとみらい線が2月、開業20周年を迎えた。
いまやオフィスビルや商業施設が立ち並ぶ横浜みなとみらい21地区(西、中区)だが、開業当時は「野っぱら」も。
そんな地区を走る電車をアミューズメントにしようと奮闘してきた社員がいる。
「みなとみらい地区に鉄道か。かっこよさそうだな」
佐藤健次さん(60)は1991年、公務員を辞めて横浜高速鉄道(中区)に入った。
「鉄道のまち」埼玉県の大宮で育った。子どもの頃の遊び場は車両基地。加えて、当時交際中だった妻の出身地・横浜にはよく遊びに来ていて親近感もあった。
最初は資金調達や総務の部署にいたが、みなとみらい線が着工されたころに建設部に異動に。古本屋に通って地下鉄工事の本を読みあさり、手探りで建設工事や用地取得の交渉、手続きを担当した。
「本当に街になるのか。鉄道を敷いて大丈夫か」
当時のみなとみらい地区は…
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