核被害者救済へ「日本は核禁条約に関与を」 ICAN事務局長訴え

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聞き手・田井中雅人
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 米国による広島・長崎での原爆使用と太平洋マーシャル諸島での核実験核兵器による三度の被害を受けた日本は、核兵器廃絶に向けてどんな役割を果たせるのか。オーストラリア出身で、このほど広島・長崎と、東京の第五福竜丸展示館を訪問した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のメリッサ・パーク事務局長(57)に聞いた。

 ――第五福竜丸展示館の展示を見て、どういう印象を持ちましたか。

第五福竜丸「重要な役割果たす」

 「とても重要な役割を果たしていると感じました。この船(第五福竜丸)は核兵器をめぐる様々な問題をすべて結びつけています。広島と長崎に原爆が落とされたあと、太平洋で核実験に遭遇した漁船員たちが病気になり、世論が高まった。原水爆禁止を求める声が高まり、広島・長崎の原爆被爆者が政府に認定されるようになった。それまでは、なぜ病気になるのかわからぬまま差別を受けていた人々です。恐ろしい伝染病だと思われていたのは、実は放射能による病気だったと認められました」

 「さらに展示は、(核保有国…

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