海自が靖国神社に集団参拝 練習艦隊の隊員、幕僚長「自由意思」

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里見稔 田嶋慶彦
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 海上自衛隊練習艦隊の今野泰樹(やすしげ)司令官らが昨年5月、靖国神社(東京・九段)に集団で参拝していたことがわかった。酒井良海上幕僚長は20日の記者会見で、練習艦隊の165人を対象に九段下周辺の史跡などをめぐる研修を行った際、「その中の多くの人間」が参拝したと明らかにした。

 海幕によると、集団参拝が行われたのは昨年5月17日。海自の幹部候補生学校の卒業者は練習艦隊に配属され、例年、この時期に歴史学習として九段坂公園や日本武道館を回る研修がある。その際の休憩時間に、希望者が制服姿で参拝したという。

 今回の参拝は靖国神社の昨年7月号の社報に掲載されていた。朝日新聞が入手した社報の記事では、大勢の制服姿の海自隊員らが参拝する写真と一緒に、「(初級幹部らが)航海に先立ち正式参拝した」と記している。朝日新聞は19日から靖国神社側に事実関係の確認を求めているが、20日昼までに回答はなかった。

海自は自由意思による「私的参拝」と主張していますが、軍事評論家からは「事実上の命令だと言える」との指摘も出ています。記事の後半で紹介します。

 酒井海幕長は20日の記者会…

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    辻田真佐憲
    (評論家・近現代史研究者)
    2024年2月21日17時24分 投稿
    【視点】

    休み時間や休暇に参拝するのは個人の自由なので、事前に希望者を募るのではなく、参拝したい人間が個別に判断してバラバラにいけばいいだけではないでしょうか。そういう配慮をすれば、批判も招きにくくなるはずです。 またそもそも自衛官が歴史学習で

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