ロシア野党、5万人規模のナワリヌイ氏追悼デモ計画 当局と衝突も

ウクライナ情勢

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 ロシアの中道右派政党「市民イニシアチブ」が19日、獄中で死去したロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏を追悼する5万人規模のデモ計画をモスクワ市に申請した。独立系メディアが伝えた。3月に予定されるデモ計画は拒否される公算が大きいが、実施されれば、同月中旬の大統領選を前に当局との衝突に発展する可能性がある。

 デモは3月2日午後に実施される計画で、プーチン大統領の最大の政敵と呼ばれ、2015年にモスクワ中心部で射殺された野党指導者のボリス・ネムツォフ氏も追悼する。

 主催者には、書類の不備で大統領選への立候補を却下された女性ジャーナリストでリベラル系のエカテリーナ・ドゥンツォワ氏も名を連ねた。市民イニシアチブからはボリス・ナジェージュジン氏が大統領選への立候補を目指しているが、ロシア中央選管が今月、候補者登録を却下していた。

当局「遺体の検査に14日間」

 ロシアでは反政権派への弾圧にもかかわらず、ナワリヌイ氏を追悼し、献花などをする動きが広がっている。警察も警戒を強め、人権団体OVDインフォによると、19日までに約400人が拘束された。

 モスクワ市がデモの開催申請を拒否しても、一部の支持者が強行し、当局と衝突する事態も予想される。大勢が拘束されれば、プーチン政権への批判がさらに高まることになる。

 一方、ナワリヌイ氏の報道担当者であるキラ・ヤルミシュ氏は19日、当局がナワリヌイ氏の母と弁護団に遺体の引き渡しを拒否し、「14日間、化学的な検査をする」と伝えたことをX(旧ツイッター)で明らかにした。

 ヤルミシュ氏は「殺人の痕跡を隠蔽(いんぺい)するために、ナワリヌイ氏の遺体を隠した。検査は見え透いたウソだ」と非難した。

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