ナワリヌイ氏死去に「重大な関心」 林官房長官、G7との連携強調

 ロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が収監先で死亡した問題をめぐり、林芳正官房長官は19日午前の記者会見で「政府として重大な関心を持って状況を注視していく」と述べた。「これまでも主要7カ国(G7)が結束してロシアによる政治的動機に基づく逮捕、拘束を非難してきた」として、引き続きG7と連携して対応する考えを強調した。

 G7外相は17日、ドイツ南部ミュンヘンでの会合後に声明を発表し、ナワリヌイ氏が死亡した状況を完全に解明するようロシアの当局に要求したほか、政治的に異を唱える者への許容できない迫害や表現の自由の組織的抑圧、市民的権利の不当な制限をやめるよう求めた。林氏はこのG7外相声明に触れ、「我が国として、G7各国と緊密に連携し、その成果として議長声明で死因を完全に明らかにするようロシアに要求した」と述べた。

 バイデン米大統領が「間違いなく死の責任はプーチン(大統領)にある」と述べるなど、米欧諸国はプーチン政権の関与に疑惑の目を向けている。一方、林氏は会見で日本政府として死亡の責任はどこにあると考えるかを問われたが、「確定的な情報を有しておらず、コメントは差し控える」と述べるにとどめた…

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