由利高原鉄道と秋田内陸縦貫鉄道、主要駅でのと鉄道応援の募金箱

能登半島地震

吉田耕一
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 能登半島地震で被災し、14日まで全線運休していた第三セクター「のと鉄道」(石川県穴水町)を支援するため、秋田県内の三セク2社、由利高原鉄道と秋田内陸縦貫鉄道が主要駅に募金箱を設置した。沿線住民や観光客、鉄道ファンに協力を呼び掛けている。

 のと鉄道は石川県や沿線自治体などが出資する第三セクター。七尾湾沿いの和倉温泉―穴水間を結ぶ七尾線は、沿線住民の足であり、世界農業遺産「能登の里山里海」の中を走る観光路線でもある。元日の地震で線路の湾曲や線路上の土砂災害、駅施設の被害が確認され、のと鉄道が乗り入れるJR七尾線の七尾―和倉温泉間も含め、14日まで全線で運転を見合わせていた。

 同社とJR西日本金沢支社によると、このうち七尾―能登中島間は15日に運転再開。残る能登中島―穴水間(バス代行中)は4月中の運転再開を目指して復旧工事を進めているという。

 募金箱を設置した県内2社も、県や沿線自治体が出資する三セクの地方鉄道。1月中旬に募金を思い立った由利高原側が秋田内陸縦貫側に声をかけて、今月実現した。前者は羽後本荘、前郷、矢島の3駅と列車内に、後者は鷹巣、阿仁合、角館の3駅に設置している。鉄道ファンの気持ちを受け止める場所として駅に置いたという。

 両社は「過疎地域の足や観光列車の取り組みなど、懸命に経営努力をしてこられた姿を思うとひとごとではない」(由利高原)、「同じ三セクの地方鉄道として一日も早い復旧を願う」(秋田内陸縦貫)と、エールを送っている。(吉田耕一)

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