JR四国、ハイブリッド車両導入 26年度から徳島の国鉄形置き換え

福家司
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 JR四国は14日、同社初となるハイブリッド式ローカル車両を2026年度から導入すると発表した。従来のディーゼル車よりも静かで、二酸化炭素(CO2)削減や燃費向上も期待される。30年度までに最大70両を導入し、老朽化したディーゼル車を置き換える。同社の非電化区間を走るローカル車両の新車導入は20年ぶり。

 ハイブリッド車両は、ディーゼルエンジンで発電した電力と蓄電池からの電力でモーターを回して走行する。JR東日本JR九州が導入を進めている新型車両と同タイプで、CO2排出量はディーゼル車に比べ10%程度削減でき、燃費は20%程度向上するという。

 2両固定編成でトイレ付き。運転台は2両で2カ所、トイレも1カ所ですむことから、2両の定員は300人弱となり、従来車より50人程度増える。車内はセミクロスシートを想定し、最高速度は100キロ。25年12月に先行車4両を完成させ、性能確認試験などの後、26年度中に徳島地区を皮切りに営業運転の開始を予定している。

 導入によって、同地区に残る国鉄形のキハ40、47形ディーゼル車との置き換えを最優先に進めるという。30年度までに計58~70両を導入し、キハ40、47だけでなく、キハ32、54など1976~89年に製造されたディーゼル車86両と置き換える予定。

 同社の非電化区間用ローカル車両の新車は、06~14年度に1500系ディーゼル車が徳島地区に導入されて以来。1500系をベースに近畿車両で製造される。

 記者会見した長戸正二専務・鉄道事業本部長は「安全性、快適性が向上し、環境にやさしく、コスト削減も図れる」とメリットを強調した。カラーリングを担当した、同社の松岡哲也・デザインプロジェクト担当室長は「コーポレートカラーのライトブルーやゴールドのラインで、四国の空気や水、やさしい感じを表現した」という。(福家司)

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