コカインやめ「奇跡」が生んだチョコレート ジャスミンの香りで人気

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聞き手・伊藤弘毅
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 2月14日はバレンタインデー。聖バレンタインにちなんで愛する人やお世話になった人に贈り物をする、キリスト教圏のイベントです。日本では、1年で最もチョコレートに関心が集まる日。チョコの原料であるカカオ豆の産地といえば、西アフリカが有名ですが、近年、南米産が存在感を増しているといいます。何が起きているのでしょうか。南米の農業事情に詳しい、日本貿易振興機構(ジェトロ)・アジア経済研究所の清水達也・地域研究センター長に聞きました。

 ――南米でも、2月14日にチョコを贈りますか。

 私が主に研究しているペルーでは、14日が近づいてもチョコ売り場が広がるようなことはありません。恋人や親しい友人にメッセージカードや花を贈ったり、ご飯を食べに行ったりする習慣はあります。

 ペルーやチリ、エクアドルなどでも2月14日は「恋人の日」とされていますが、そうでない国もあります。コロンビアやボリビアなどは(南半球の)春が始まる9月に、ブラジルの2月はカーニバルで忙しいので6月に、恋人の日があります。

 ――南米でカカオ豆生産が増えているそうですね。

カカオ豆の生産がアフリカ以外で伸びている理由

 カカオ豆の主要産地は西アフ…

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