宝塚歌劇団、プロデューサーは女性ゼロ いびつな男女比が生む弊害

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田部愛 河合真美江

 昨年、宙(そら)組に所属する劇団員の女性(25)が死亡した宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)。華やかな舞台に出演するのは全員女性だが、作品制作の要となるプロデューサーを務めるのはすべて男性。過去を通じて、女性のプロデューサーは一人もおらず、組織運営にジェンダーバランスを欠いたままの実態が浮かび上がる。

 歌劇団によると、花・月・雪・星・宙の5組それぞれに、プロデューサーが1人ずついる。公演の企画や演出家らスタッフの起用案をつくって関係先と調整するなど、担当する組の作品と人事両方の意思決定に深く関わる。一つの組に約80人いる劇団員に対しても、配役などについて影響力を持つ。

 組織運営にあたって、プロデューサーには劇団員の抱える悩みに耳を傾けるなどの役割も期待される。

体調不良 相談できず

 数年前に退団した元劇団員に…

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この記事を書いた人
田部愛
文化部
専門・関心分野
心と体の健康、ジェンダー、宝塚歌劇、アイドル
河合真美江
文化部|宝塚歌劇・文芸担当
専門・関心分野
女性の生き方、宝塚歌劇、グリーフケア
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