杉田水脈衆院議員の敗訴確定 伊藤詩織さんへの中傷投稿に「いいね」

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遠藤隆史
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 ツイッター(現X)上の中傷投稿に「いいね」を押されて名誉感情を傷つけられたとして、ジャーナリストの伊藤詩織氏が、自民党杉田水脈・衆院議員に220万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(安浪亮介裁判長)は杉田氏側の上告を退けた。8日付の決定。杉田氏の「いいね」を違法な侮辱行為と認め、55万円の賠償を命じた二審・東京高裁判決が確定した。

 「いいね」を押すことが違法行為にあたるかが争われた訴訟が、最高裁で確定したのは初めて。

 杉田氏は2018年、性被害を告発した伊藤氏を「枕営業の失敗」「売名行為」などと中傷した第三者のツイート計25件に「いいね」を押した。

二審で逆転

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 一審・東京地裁は「いいね」…

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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2024年4月25日15時25分 投稿
    【視点】

     この議員は、日本の恥。それを比例で高位に位置づける自民党は、みずから拠ってたつ基盤を崩している。  人権や法の支配を外で打ち出す日本が、このような人権・平等意識に欠き、法の根本的な趣旨を軽蔑する議員を放置しておくのは、ちゃんちゃらおかしい

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年2月10日5時49分 投稿
    【視点】

    貴重な司法判断です。「いいね」の意図は備忘録だという説明は他の人のアカウントでも見かけますが、それはその人の他の場での発信(ブログなど)もふまえて認定されるとした上で、約11万人のフォロワー(高裁判決の2020年10月時点)を持つ国会議員と

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