安全配慮、不備が次々 4カ月男児死亡の認可外保育施設、世田谷区

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 世田谷区内の認可外保育施設「託児ルームバンビーノ」で昨年12月、生後4カ月の男児が意識不明となり、死亡する事故があったことが7日明らかになった。取材に応じた両親は「やっと入れた保育園だったのに、安全管理があまりにずさんだった」と涙を流した。区の調査では、不適切だったとみられる保育内容が明らかになった。

 区や警視庁などによると、事故は昨年12月13日の午後に発生。布団で寝かせられていた男児が意識不明となり、救急搬送されたが死亡が確認された。死因は明らかになっていない。

 両親は、男児の名前を「真渚己(まさき)ちゃん」と明かした。両親が事故後、職員に確認したところ、真渚己ちゃんがうつぶせで寝ていたと説明したという。まだ寝返りができない息子を預ける不安があり、入園時への希望表には「仰向けで寝かしつけてください」とはっきり書いていたという。

 母親は「見学の時から不安はあったけど、この園しか空いていなかった」と話す。家から通える範囲の保育園10カ所ほどに入園希望を出したが、全て落ちたという。

 うつぶせ寝による不適切な保育で窒息死したと訴え、「経緯を明らかにして事故が二度と起こらないように、保育を取り巻く環境が少しでも良くなれば、真渚己も少しは浮かばれるかなと思う」「長い人生を生きるはずだったのに、こんな形で断ち切られて無念だったと思う」と話した。

 区は、事故後、児童福祉法などに基づいて施設を立ち入り調査し、うつぶせ寝させることがあり窒息死や乳幼児突然死症候群(SIDS)への配慮が不十分▽睡眠中の子どもの顔色や呼吸の状態を細かく観察していない――などの問題点を把握。施設に対し、対応マニュアル作成や教育・研修を実施し、報告するなどの改善を指導した。

 区によると、男児が意識不明…

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