認可外保育で4カ月男児が死亡、園長「うつぶせだった」 世田谷区

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 東京都世田谷区の認可外保育施設「託児ルームバンビーノ」で昨年12月、預けられた生後4カ月の男児が睡眠時間帯に意識不明となり、死亡する事故があったことが7日分かった。児童福祉法などに基づき立ち入り調査した区は、危険性の高い時間帯に保育士資格のない職員が世話をするなど安全配慮意識が極めて低かったとして改善指導した。警視庁は業務上過失致死容疑も視野に調べている。

 同庁などによると、12月13日午後3時20分ごろ、園から119番通報があり、男児が搬送され、同4時50分ごろに死亡が確認された。司法解剖の結果、目立った外傷はなく、死因は特定されていない。

 区によると、授乳後に男児が寝付かず、その後、施設長が所用で外出中に臨時職員が布団に寝かせた。約25分後に異変に気付いた施設長が通報した。当時いた職員3人のうち、施設長以外は保育士や看護師の資格がなかったという。

 施設長である野崎悦生園長(58)は7日、取材に応じ「申し訳ございません。スタッフは私が外出している間『仰向けにせず寝かせてしまった』と話している。戻った時にはうつぶせでした」と述べた。同日会見した遺族は、男児の名前を「真渚己(まさき)ちゃん」と明かした。うつぶせ寝による不適切な保育で窒息死したと訴え、「経緯を明らかにして事故が二度と起こらないように、保育を取り巻く環境が少しでも良くなれば、真渚己も少しは浮かばれるかなと思う」と話した。

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