価格は森林の6倍、海藻王国で活気づくブルーカーボン 養殖コンブも

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新田哲史
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 海藻や海草が吸収・貯留する二酸化炭素(CO2)「ブルーカーボン」に着目した取り組みが全国で広がっている。気候変動対策だけでなく、漁業資源の増大や水質浄化にもつながるなどメリットが多いのが特徴だ。吸収されたCO2を売る仕組みも始まっている。

 陸の森林などが吸収するCO2を「グリーンカーボン」と呼ぶのに対し、海の生物が吸収するCO2は「ブルーカーボン」(BC)と呼ばれる。国連環境計画(UNEP)が2009年に報告書で名付け、世界的に注目され始めた。

 国内ではそのBCを国の認可法人が認証し、売買できる価値(クレジット)にする事業が試行的に始まった。

 ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)は2020年度から、全国各地の藻場再生などの取り組みを認証し、CO2の吸収量に応じて経済的価値のある証明書「Jブルークレジット」を発行している。クレジットは、自社で削減しきれないCO2を相殺したいと考える企業などに売り、事業の資金を得られる仕組みだ。

 22年度までに認証された取…

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