• 

　広島・岡山両県を結ぶJR西日本・芸備線を対象にした「再構築協議会」の初会合が3月26日に広島市内で開催されることになった。備後庄原（広島県庄原市）―備中神代（岡山県新見市）間を中心に存廃を含めて議論される。地元自治体からは「公平な議論を」との声も上がる。国土交通省中国運輸局は、今後、要望があれば、同区間内の自治体での開催も視野に入れているという。

　参加する自治体は、両県と同区間にある庄原、新見両市に加え、区間外の沿線にある広島市と広島県三次市の2県4市。国やJR西、両県のバス協会や学識経験者などを交えて協議し、3年をめどに方針をまとめる。設置決定は全国初だ。

　協議会の「特定区間」は備後庄原―備中神代間の68・5キロだが、全線について広域的な見地から議論する。中国運輸局によると、年に数回、広島市や岡山市での開催を予定。担当者は「参加者からの要望があれば特定区間の自治体での開催も考えたい」とした。

　日程決定に、広島県の湯崎英彦知事は「全国的な鉄道ネットワークの方向性やJRの代替交通への責任について、国の責任で早期に整理いただくよう要望する」とコメント。

　岡山県の伊原木隆太知事は「地域住民の生活を守ることを第一に新見市と準備を進めていく。新見市全体への影響にも配慮しながら中立・公正な立場で議論を進めてもらいたい」との談話を出した。

　新見市の担当者は「今後協議の開始に向け、県や沿線自治体と連携しながら準備を進めたい」と話した…