第3回【そもそも解説】「アカハラ」なぜ起きる? 大学の生存戦略にも影響
大学において、地位のある教員が学生や同僚らに嫌がらせをする「アカデミックハラスメント(アカハラ)」が後を絶ちません。なぜアカハラは起こるのか。解説します。
Q アカハラとは?
A 大学や大学院などのアカデミア(研究教育機関)で、立場が強い教員や研究者が、学生や同僚に行うハラスメント行為のことを指す。不適切な言動や指導を行うことによって、指導を受ける人に教育上や研究上、あるいは就職上の不利益を与える。
アカデミアの現場で起こるセクハラやパワハラも含めて、広くアカハラと捉える場合もある。ただ、法律で防止することが求められている職場におけるセクハラやパワハラとは異なり、アカハラに法律的な定義はない。
Q どんな行為があてはまる?
A 個人の尊厳を傷つけたり、教育や研究の環境を悪くしたりする言動があてはまるとされる。
アカハラの例を示している広島大のガイドラインでは、学生の論文を受け取ったのに助言しないまま放置する、評価基準を恣意(しい)的に変えて留年させる、研究アイデアを無断で使うといった行為が挙げられている。
Q アカハラが起きる背景は?
A 広島大の北仲千里准教授…
- 【視点】
「研究室の予算や人事の権限が教授に集中するため、構造上ハラスメントが起きやすい。」そうなんですよね。 「予算」という概念が入ってくると、予算を多くとってくる教員がえらい、みたいな雰囲気になりやすいですよね。そして予算を取った教員からすると、
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