米、イスラエルの入植者4人に制裁 ヨルダン川西岸地区の暴力行為で

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ワシントン=下司佳代子
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 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で深刻化する暴力行為について、米国務省は1日、イスラエルの入植者4人に金融制裁を科すと発表した。「西岸地区の平和と安全、安定を脅かす特定の有害な活動について責任を負うよう促す」と説明している。

 発表によると、4人はそれぞれ、車両や建物に火を放ってパレスチナ市民を暴行するなどの暴動を指揮し、1人を死亡させた▽パレスチナ人の農業者とイスラエル人の活動家を石やこん棒で攻撃してけがを負わせた▽イスラエル人の活動家を乗せた車両の窓ガラスを割ろうとしたほか、少なくとも活動家2人にけがを負わせた▽パレスチナ人らに暴行する入植者グループを率いて、家を離れなければさらなる暴力をふるうと脅し、畑を焼き払って家屋を破壊した――といった行為に携わった。

 制裁の実施にあたり、バイデン大統領は1日、新たな大統領令に署名した。ヨルダン川西岸地区で民間人への暴力や脅迫、脅して移住させる行為や財産の破壊、押収、テロへの関与などを指示したり、特定の行為に参加したりした人物に、金融制裁を発動できるようにする。対象の4人は、米国内資産の凍結や米国への入国禁止などの措置を受ける。

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