逃亡から3年余、重要指名手配の「絆会」幹部を逮捕 潜伏先の仙台で

清水大輔
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 2020年に長野県宮田村で暴力団幹部の男性が銃で撃たれ重傷を負った事件で、長野・愛知県警合同捜査本部などは1日、住所不詳の指定暴力団絆会幹部、金沢成樹こと金成行容疑者(55)を殺人未遂容疑で逮捕し、発表した。金容疑者は警察庁指定の重要指名手配となっていたが、1日未明に仙台市内で身柄を確保された。長野県警は認否を明らかにしていない。

 同県警によると、金容疑者は20年9月28日午後、宮田村のラーメン店駐車場に駐車中の車内で、指定暴力団幹部だった男性(51)の腹部を拳銃で撃ち、重傷を負わせた疑いがある。

 捜査関係者によると、撃たれた男性も当時、絆会幹部で、組織の運営上のトラブルがあったとみられている。絆会は指定暴力団の山口組から分裂した神戸山口組が、さらに分裂し結成された組織にあたる。

 金容疑者は事件後、別の車で逃走。全国に指名手配され、警察が行方を追っていた。

 県警組織犯罪対策課によると、駒ケ根署に設置されたフリーダイヤルに、金容疑者と似た人物をみかけたとの情報が寄せられたという。県警などが1日未明、仙台市内の屋内に1人でいた同容疑者を確保。その際、大きな音と強い光が出る特殊閃光(せんこう)弾も使用されたという。所持品の中から拳銃は見つからなかった。

 同課は3年あまりに及んだ逃走期間中、金容疑者が複数の場所に潜伏していたとみており、逃走ルートや拳銃の行方などを調べている。(清水大輔)

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