「レイシャル・プロファイリング」初の提訴 外国出身者「人種差別」

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金子和史
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 人種や肌の色を理由に捜査対象を選別する「レイシャル・プロファイリング」によって繰り返し職務質問(職質)を受けたのは人種差別で憲法に違反するとして、外国出身の20~50代の男性3人が29日、国と東京都愛知県に計990万円の損害賠償などを求め、東京地裁に提訴した。

 原告の代理人弁護士によると、レイシャル・プロファイリングの違法性を問う訴訟は初めてとみられるという。

 訴状によると、3人は米国、パキスタンなどの出身で、日本国籍や永住権を取得している。警視庁や愛知県警の警察官から職質を受けたが、明確な理由の説明はなかった。うち1人は約20年間で少なくとも70回は職質を受けた。運転中の職質では「外国人が運転するのは珍しいから」と言われたこともあったという。

外見のみ着目「違法な警察権行使」 

 原告側は訴状で、外見のみに…

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    阿部藹
    (琉球大学客員研究員・IAm共同代表)
    2024年1月31日16時11分 投稿
    【視点】

    ラグビー日本代表の試合を見るのがとても好きだ。もちろんプレー自体を見る楽しさもあるが、なんといっても多様な人種・民族・国籍のメンバーがひとつのチームで闘っている姿が魅力的だと感じる。 ラグビー日本代表のプレーに励まされ、アメリカ国籍の

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    浅倉拓也
    (朝日新聞記者=移民問題)
    2024年1月29日19時40分 投稿
    【視点】

    アメリカで警察の黒人に対する偏見や対応がいまもこれほど酷いのかと、ブラックライブズマター運動などであらためて気づかされましたが、日本も無関係ではないようです。がんばって日本国籍を取り、日本社会に貢献していても、見た目でいつまでも外国人と扱わ

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