東北新幹線トラブル、部品壊れて架線たるむ 交換検討の対象外の部品

有料記事

細沢礼輝
[PR]

 東北新幹線大宮―上野間で23日発生した架線トラブルで、JR東日本は24日、現場の架線を引っ張る重り設備の部品が壊れ、張力が失われていたと発表した。緊急対策として、同社管内の全新幹線の重り設備計約500カ所について、31日までに点検するという。

 JR東によると、架線は通常、滑車を介して両端に取り付けられた重りによって張力を保っているという。今回壊れていたのは、複数の板状の重りを貫いて計約1・3トンを支える「重錘(じゅうすい)ロッド」と呼ばれる直径22ミリの鉄製の棒。現場には、折れたロッドと重りが地上に落ちており、架線が約150メートルにわたってたるんでいた。同社は架線がたるんだところに走行してきた新幹線のパンタグラフが引っかかるなどして異常な電流が流れ、停電したとみている。

 ロッドは毎年目視点検しているが、昨年6月の点検で異常は確認されていなかった。折れたロッドは、大宮―上野間が開業した1985年に設置。通常は30年を目安に交換を検討するが、この部品は対象になっていなかったという。

 JR東によると、ロッドが折…

この記事は有料記事です。残り135文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません