運命の「春のおどり」 OSKトップ楊琳さん「ラストまで全力投球」

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河合真美江 田部愛

 OSK日本歌劇団(大阪市)は、トップスター楊琳(やんりん)さんと娘役トップスター舞美(まいみ)りらさんの退団公演となる「レビュー春のおどり」を4月、大阪松竹座で上演する。24日、大阪市内であった製作発表で楊さんは「支え、応援してくださるみなさまの愛あってこそOSKがあり、楊琳があります。ラストステージまで全力投球します」と意気込みを語った。

 今年創立102周年となるOSKだが、2003年には当時の親会社の近鉄に支援を打ち切られ、一時は解散。劇団員たちが「存続の会」で署名運動をして歴史をつないできた。

 そんな中、楊さんは04年に大阪松竹座で「春のおどり」を見て夢中になり、この世界へ。初舞台も07年、大阪松竹座での「春のおどり」と、縁がある。

 21年にトップスターに就任し、翌年に迎えた創立100周年。コロナ禍のため、記念公演の中止もあった。それが「少し悔しい」と思うものの、大変さも重圧もほぼ感じないで楽しんだという。

 「記念式典では先輩方の魂を感じた。劇場にあたたかい空気が流れたことが忘れられない」と振り返った。そして式典の最後。テーマソング「桜咲く国」を合唱した時、大量の花びらが舞台上に舞う演出で、客席の顔が見えないほどだった。「あんなことは初めて。歌詞の通りで、忘れられない瞬間になった」

 退団の時期はトップ就任の時…

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