ドイツ極右政党メンバーら「移民追放計画」を協議か 全国で抗議デモ

有料記事

ベルリン=寺西和男

 ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のメンバーが右翼活動家らと移民・難民の追放計画を秘密会合で謀議したと報じられ、ドイツ各地で大規模な抗議デモが広がっている。ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の歴史から民族や人種差別に強い反発があることに加え、世論調査で支持率2位を維持するAfDへの警戒も背景にある。

 「人種差別に居場所はない」「ナチスにノーを」。ベルリン中心部の独連邦議会議事堂前では21日、様々なプラカードがかかげられ、約10万人が参加するデモがあった。この週末には南部ミュンヘンなど各地で同様のデモがあり、独メディアによると数十万人が参加した。

 引き金は、調査報道団体「コレクティーフ」による今月10日の報道だ。それによるとベルリン郊外のホテルで昨年11月25日、AfDのワイデル共同代表の顧問(当時)やAfDの連邦議会議員、実業家ら約20人による会合が開かれた。そのなかでオーストリアの右翼活動家が移民・難民の追放計画を説明。ドイツの市民権を持っていても、肌の色が異なる人やドイツ文化に「同化」していない人らを追放する案を示したという。さらには、追放先として北アフリカに最大200万人規模を受け入れる「モデル国家」をつくるといった提案などが話し合われたとされる。

移民・難民への計画、ナチスの計画を想起

 民族や人種差別的な計画をす…

この記事は有料記事です。残り642文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません