首相、追い込まれ突然の「派閥解散」 麻生派幹部「解散などしない」

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笹川翔平 森岡航平 安倍龍太郎

 岸田文雄首相が「派閥解散」の検討に踏み込んだ。自民党の政治資金パーティーをめぐる事件で、自ら率いた岸田派が立件される危機に瀕(ひん)し、批判にさらされる派閥の維持は困難と判断した。ただ、自民内には派閥温存論も根強く、他派閥の幹部から首相批判が噴き出している。

 首相の表明は唐突だった。

 18日午後7時前、「岸田派は政治団体を解散する方針」との通信社による速報がネット上に流れた。ほどなく官邸のエントランスに現れた首相は記者団から事実関係を問われ、「解散についても検討している」。理由については「政治の信頼回復のためにどうあるべきか。そういったことで検討している」と語った。

元会計責任者立件方針、変わった空気

 安倍派(98人)が組織的に…

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この記事を書いた人
笹川翔平
政治部|首相官邸担当サブキャップ
専門・関心分野
国内政治、地方自治、民主主義
森岡航平
政治部|首相官邸担当
専門・関心分野
国内政治
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    米重克洋
    (JX通信社 代表取締役)
    2024年1月18日22時47分 投稿
    【視点】

    派閥が政治団体でなくなることは、パーティなどで資金集めすることができなくなることを意味する。派閥は掛け持ち禁止の準政党的な集団であり、その規模やパワーを競うことでポストの獲得と配分の役割も担ってきたわけだが、その核となる力を実質的に喪うこと

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    大川千寿
    (神奈川大学法学部教授)
    2024年1月19日10時25分 投稿
    【視点】

    18日は、共産党は民主集中制などその組織原理の堅持を示しつつ、史上初めての女性委員長が誕生した一方で、自民党は政治資金パーティーをめぐる事件を受け、党の屋台骨となってきた派閥、しかも最近まで自ら会長を務めた岸田派の解散検討を首相自らが発表し

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