米最高裁、アップルなどの上訴棄却 アプリ課金の外部誘導認める

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サンフランシスコ=五十嵐大介

 米アップルのアプリ配信サービス「アップストア」が反トラスト法(独占禁止法)違反にあたるとして米ゲーム大手エピックゲームズがアップルを訴えていた訴訟で、米連邦最高裁は16日、両社の上訴を棄却した。最高裁の判断を受け、アップルは米国で自社以外のアプリ課金を認める新たな規約を公表した。

 世界的な人気ゲーム「フォートナイト」を運営するエピックは2020年、アップルを独禁法違反の疑いで提訴。連邦地裁は21年、エピックの大半の訴えを棄却した一方、アップルに外部の課金サイトへの誘導を認めるよう改善を命じていた。控訴裁が地裁の判断を支持した後、両社は昨年、それぞれが最高裁に上訴していた。最高裁が上訴を棄却したことで、下級審の判断が維持されることになった。アップルは朝日新聞の取材に回答していない。

 最高裁の判断を受け、アップルは外部の課金システムへの誘導を認める米国向けの新たな規約を公表した。規約では、外部サイトに誘導した場合でも売り上げの27%を手数料として課すとしており、アプリ業者から早速批判が上がっている。エピックのティム・スウィーニー最高経営責任者(CEO)は16日、X(旧ツイッター)の投稿で「アップルは新たな反競争的な27%の税金を導入した。これは価格競争を殺してしまう」と批判した。

 アップルは「アップストア」…

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