共同親権導入の議論「DVリスクの検討が不十分」 被害者らが会見

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 離婚した父母双方による「共同親権」の導入をめぐる議論が法制審議会(法相の諮問機関)の部会で大詰めを迎え、早ければ月内にも要綱案がとりまとめられる可能性がある。家庭内暴力(DV)の被害者を支援する団体の幹部らが16日、記者会見を開き、慎重な議論を尽くすよう求めた。

 部会は昨年8月、共同親権を導入する場合の親権者の決め方の案を示した。協議離婚の場合は原則、父母間の協議で共同親権とするか、一方だけの「単独親権」とするかを決め、裁判上の離婚の場合には家庭裁判所が定めるとした。

 その後の議論を踏まえて昨年12月に示した素案では、DV被害などを念頭に、片方の親が子どもの心身に害を及ぼす場合には、家裁は単独親権と定めると明記した。

 この日の会見で、夫からDV…

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    仲岡しゅん
    (弁護士)
    2024年1月17日1時1分 投稿
    【視点】

    共同親権については賛否両論あるが、理想論はともかく、実務的にはメリットが見えにくいように感じている。 そもそも、離婚後も両親が従前のように仲良く協力して子育てができるような元夫婦がどれだけいるのだろうか。 (それができないから離婚に

    …続きを読む