「タワマンの無機質な街に魅力ない」震災29年、神戸市長が求める姿

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小川聡仁

 阪神・淡路大震災から17日で29年となるのにあわせ、神戸市の久元喜造市長がインタビューに応じた。防災への取り組みや目指す都市像について語った。

 ――震災後の神戸の街づくりの現状について、どう受け止めているか

 「(発災当時の)国の財政的な支援は非常に薄く、多額の市債を発行して自力で復旧復興をする必要があった。そのため社会インフラの整備や駅前の再開発は遅れた。だが市職員を20年間で33%削減する行財政改革などで市の財政力は回復し、ここ10年は三ノ宮再整備などの街づくりを進められている」

 ――神戸市長になって10年が経った。震災関連の取り組みで印象的なことは

 「阪神・淡路大震災の被災世帯に貸し付けた『災害援護資金』の債権を放棄したこと。家も仕事も失った人たちが高齢化し、少ない年金の中から千円、千五百円と払っていた。国に働きかけ、市議会の議決も経て返済を免除した。この対応は県内の他の自治体にも広がった」

 「一方、高齢の店主からは『…

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この記事を書いた人
小川聡仁
ネットワーク報道本部
専門・関心分野
人口減少、法律、経済、震災、商品
阪神・淡路大震災

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