異端であって古典的 吹奏楽コンクール課題曲に作曲家が込めた意図

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河原田慎一

 2024年度の全日本吹奏楽コンクールの課題曲Ⅰに、長崎県の高校教員、渡口公康(わたりぐちとものり)さん(35)が作曲した「行進曲『勇気の旗を掲げて』」が選ばれた。第33回朝日作曲賞も受賞した、この曲は古典的なマーチであり、「異端」な課題曲だという。作曲した渡口さんに曲に込めた思いを聞いた。

作曲は独学

 渡口さんは現在、長崎県内の高校で数学と情報を教えている。作曲は独学で、熊本大学在学中だった09年から毎年、朝日作曲賞に作品を応募してきたという。

 各地域で開かれる予選でも演奏される課題曲。11年度の課題曲Ⅳ「南風のマーチ」以来、今回13年ぶりに作品が課題曲に選ばれた。

「課題曲のマーチで入場行進しました」。そんな言葉に渡口さんは違和感を感じていました。

 「南風のマーチ」とは異なり…

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この記事を書いた人
河原田慎一
ネットワーク報道本部
専門・関心分野
公共交通、イタリア文化、音楽