国内最大のオリーブ農園、国東市で26年完成へ キュウセツAQUA

貞松慎二郎
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 大分県国東市で20ヘクタールにわたってオリーブを栽培している「国東クリーブガーデン」が、農地を倍増させる造成工事を進めている。完成予定の2026年には、38ヘクタールの広さを持つ「国内最大級のオリーブ農園」になるという。観光農園としての機能を充実させ、オリーブの魅力を体感してもらう考えだ。

 農園は、上下水道の維持管理を手掛けるキュウセツAQUA(福岡市)が運営。16年からオリーブの栽培を始め、現在はイタリア品種を中心に約4千本を育てている。

 収穫したオリーブは、敷地内の工場で搾油し、加工食品や化粧品の開発にも熱心に取り組んでいる。国東産オリーブと県産かぼすを組み合わせた新商品のかぼす風味のオリーブオイルは、今年度の国際コンテストで金賞を受賞した。

 国東市でオリーブ栽培が始まったのは08年。国内一の産地として知られる小豆島(しょうどしま、香川県)と同様に、雨が少ない瀬戸内気候を生かそうとスタートした。市は、苗木購入者に補助金を出すなど産地づくりを支援してきた。

 22年度はJAおおいた「くにさきオリーブ部会」の31戸が22・9ヘクタールで栽培し、3835キロを出荷。キュウセツAQUAの生産量も、過去最多の9893キロに上った。

 同社はすでに、個人や団体を対象に、通年で農園・工場見学を受け入れている。収穫期の9~11月は搾油機が稼働している様子も見学できる。オイルの味見のほか、要望があれば、軽い作業体験にも応じる。

 大野貴博・オリーブ事業推進室長は「我々の目標は、お客様に高品質のオイルを届け、健康的な暮らしを提供すること」と説明。観光農園の構想については「農業体験だけでなく、食や美容の体験もできる新たな観光スポットとして、地域の皆様に愛される農園を目指す」としている。貞松慎二郎

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