「何もない」埼玉に生まれた誇り 浦和レッズサポーター、熱狂の源泉
浦和レッズのサポーターはJリーグ屈指の熱狂的な応援で有名だ。ただ、ときに暴走を招くほどの熱がどこから来ているのか不思議だった。ゴール裏の熱狂の根源を探ってみると、110年以上に及ぶ埼玉のサッカーの歴史と、そこから生まれた誇りが見えてきた。
「浦和レッズ! 世界に見せつけろ、俺らの誇り」
昨年11月29日。埼玉スタジアムでは、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の1次リーグ第5戦が行われた。
平日の試合にもかかわらず、レッズのゴール裏は真っ赤に染まった。
試合後、昨季限りで引退したFWホセ・カンテ選手はこう言った。「これほどのサポーターの熱量は見たことない。選手にとってベストなスタジアムだった」
浦和レッズの前身は三菱自動車工業サッカー部。1992年に三菱浦和フットボールクラブになり、93年にJリーグが発足した。
最初は弱かった。
93年から2年連続で最下位に沈んだ。96年にいまのチーム名になった後も、J2陥落など苦しい時期が続いた。
ただ、負けても負けても、ホームの駒場スタジアム(定員2万1500人)のチケットの完売は相次いだ。
レッズサポーターが集う居酒…
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- 【視点】
これは元祖「推し」カルチャーと言ってもいいのかも。どのまちも地域外の人に推せるものを探すことに躍起になっているが、まずは自分たち自身が夢中になって推したくなるものをつくってみよう、そこから学ぶことがたくさんあるよ、という教材かもしれない。
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