米国防総省は23日、イランから発射されたドローン（無人機）がインド洋上のタンカーを攻撃したと発表した。ロイター通信が報じた。パレスチナ自治区ガザ地区でイスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突が始まって以来、船舶への攻撃が相次いでいるが、米側がイランによるものだと発表したのは初めて。

　ロイター通信が伝えた国防総省の発表によると、23日午前、日本企業が所有し、化学製品を運ぶタンカー「CHEM　PLUTO」（リベリア船籍）がインド沿岸から約200カイリ（約370キロ）離れたインド洋上で自爆型ドローンの攻撃を受けた。火災が船上で発生したが、短時間で消し止められた。けが人はいなかった。オランダ企業が運航しているという。

　AFP通信は英国の海洋警備会社の話として、タンカーはイスラエルと関係があり、サウジアラビアからインドに向かう途中だったと伝えた。

　イラン側は今回のインド洋での攻撃について、公式には反応していない。ただ、同国のニュースサイト「ハバルオンライン」によると、イラン革命防衛隊のモハマドレザ・ナグディ副調整官は23日、イスラエルがガザ攻撃を続ける場合、「彼ら（米国と同盟国）はまもなく、地中海や（地中海西端の）ジブラルタル（海峡）、その他の水路の閉鎖を待たねばならなくなる」と述べ、親イラン勢力などが船舶への攻撃を強める可能性を示唆していた。

　船舶攻撃をめぐっては、ハマ…