フランス新移民法に波紋 地方の県が拒否を宣言、憲法違反の可能性も
パリ=宋光祐
移民の受け入れを厳格化する新移民法をめぐって、フランスで波紋が広がっている。マクロン大統領は20日夜、「我々に欠けていた盾だ」と新法の必要性を訴えたが、全国の3分の1近くにあたる県で新法の一部施策の適用を拒否する動きも出ている。マクロン氏自身も新法が憲法違反の可能性があると認め、憲法院の判断を仰ぐ考えを示した。
「我々が移民の問題を抱えているのは現実だ。10年前よりも移民の圧力は強まっている」。マクロン氏は20日夜に出演した討論番組で、移民への規制を強化した新法の必要性を強調した。しかし、右翼政党「国民連合(RN)」の賛成で19日に成立した新法は、政府が上下両院に提出した当初案よりも厳しい内容だ。
マクロン政権は不法移民らの…