政府は、急速に普及する生成AI(人工知能)の偽情報拡散などのリスクに対応するため、AIの安全性を確保するための新組織を来年1月にも設立する。21日に開かれた「AI戦略会議」で岸田文雄首相が表明した。事業者向けのAIガイドラインも策定中で、AIのルールや仕組みづくりが本格化している。
岸田首相は同日のAI戦略会議で、「AIの安全性に対する国際的認識が高まっている。英国や米国では、AIの安全性研究を行う機関が創設されている。日本も海外機関と連携し、AIの安全性の評価手法の研究や企画作成などを行う機関が必要だ」と述べた。組織名は「AIセーフティー・インスティテュート(AISI)」で、生成AIの開発企業などが安全性を評価するための基準の策定や、そのための調査・研究を行う。経済産業省所管の情報処理推進機構(IPA)の一部門として設ける予定だ。
新組織の目的は、この日の会議で案として示された事業者向けのAIガイドラインに実効性を持たせることにある。
ガイドラインは「人間中心」…
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