中国の「脱貧困」村を襲った地震 がれきの後方にそびえていたものは

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甘粛省臨夏回族自治州大河家鎮=林望

 12月18日深夜、中国西部の甘粛省臨夏回族自治州を襲ったマグニチュード(M)6・2の地震被害を取材するため現地に入った。跡形もないほどに壊れた農家の痛ましさのほかに、妙に目に焼き付いた光景があった。

 現場は省都・蘭州市の南西約100キロの山間部。ほとんど草木も生えない岩山に囲まれた盆地にイスラム教徒の回族など少数民族が暮らす。

 地震が起きたのは18日午後11時59分。多くの人は眠りの中にいた。

 「まるで炒め物をする鍋の中に立たされたようだっった」

 震源から約15キロの大河家…

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この記事を書いた人
林望
ゼネラルエディター補佐|国際報道担当
専門・関心分野
中国政治、中国社会、国際政治