春と秋が消え「二季」になると 猛暑・豪雪…異常高温化の未来には

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聞き手・中島鉄郎
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 20度を超える暖かい日があっても、12月は12月。カレンダーは変わりませんが、季節感が狂っていないでしょうか。そして翌日には寒波が襲来し、豪雪におびえます。

 日本の四季は今後、「二季」になる可能性があると警告する、三重大学気象・気候ダイナミクス研究室の立花義裕教授に話を聞きました。

 ――12月になっても九州や関東で夏日(25度以上)が観測されるなど、例年にない高温が続いています。

 「2023年は過去に例がないほど暑い年だったと言えるでしょう。気象庁によれば春、夏、秋と3季連続で、平均気温が統計開始以降の最高記録を更新し続けました」

 「よく異常気象と言われますが、今年だけ例外的に高いわけではありません。夏の猛暑を例にとっても、10年以降、冷夏になった年はほぼないのです。それ以前は、猛暑も冷夏もその年の気象条件次第で起こっていました。だから私は、異常ではなく『ニューノーマル』と考えたほうがいいと思っています」

気がつけば春は消えている

 ――夏日がいつからか調べたら、今年はすでに3月24日に東京都心で、3月としては10年ぶりの夏日を観測したというニュースがありました。

 「暑さが春の早い時期から始…

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    杉田菜穂
    (俳人・大阪公立大学教授=社会政策)
    2023年12月19日12時23分 投稿
    【視点】

    ついこの間正月を迎えたと思っていたのに、もう師走の終わりが近づいている。そんなことを思うこの時期も、季節の移ろいに敏感になりがちだ。 日本には春から夏へ、夏から秋へ、秋から冬へ、冬から春へという季節の移ろいがあり、四季に応じた暮らし方

    …続きを読む