朝鮮学校の無償化除外に抗議 文科省前での「金曜行動」500回に
朝鮮学校が高校無償化制度から除外されていることに抗議し、東京・霞が関の文部科学省前で毎週金曜日午後に行われている集会「金曜行動」が、15日で通算500回となった。韓国の支援者も参加し、文科省に無償化や支援制度の適用を求めて声をあげた。
高校無償化制度は2010年に導入された。制度を創設した民主党政権が朝鮮学校への適用を見送り、12年発足の第2次安倍政権が「朝鮮総連と密接な関係があり、拉致問題の進展も見られず、国民の理解が得られない」などとして対象から除外した。東京や大阪など5カ所の朝鮮学校生徒らが国を相手取り提訴したが、いずれも最高裁で敗訴が確定している。
金曜行動は13年5月、原告を含む朝鮮大学校(東京都小平市)の学生らが始めた。韓国では14年に支援団体が結成され、今回を含め19回来日して金曜行動に合流。同年12月からはソウルの日本大使館前でも「金曜行動」を続けている。
15日は集会に先立ち、国会内で文科省の担当者と面会。朝鮮学校への高校無償化適用、朝鮮学校幼稚園への幼保無償化適用、朝鮮大学校への高等教育の修学支援新制度適用を求めた。担当者は「朝鮮学校は法令に定める基準に適合するとは認められなかった」と答えた。(編集委員・北野隆一)