大谷翔平、ドジャースへ 入団会見で「勝つことがいま、一番大事」

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ロサンゼルス=中井大助

 大リーグのロサンゼルス・ドジャースに入団を決めた大谷翔平(29)が14日(日本時間15日)、本拠のドジャースタジアムで入団会見を行った。公の場でメディアの質問に答えたのは、8月以来。ドジャースについて「明確な勝利を目指すビジョンがある」としたうえで、「勝つことがいま、僕にとって一番大事なこと」と語り、ワールドシリーズ(WS)制覇を目指す気持ちを強調した。

 今季終了後にエンゼルスからフリーエージェント(FA)となった大谷に対しては、ドジャース以外にも複数球団が獲得に乗り出した。各球団との交渉は秘密裏に進められ、水面下で激しい争奪戦が繰り広げられた。

 ドジャースを選んだ理由の一つとして大谷は、交渉の中で出たドジャース側の「この10年間を成功と思っていない」という言葉を挙げた。ドジャースは11年連続でポストシーズンへ進出しているが、この間でWSを制したのは1回だけ。勝利を追求する飽くなき姿勢が投打「二刀流」の心を動かした。

 米プロスポーツ史上で過去最高となる10年総額7億ドル(約993億円)の契約は、米メディアによると6億8千万ドルが契約期間終了後の「後払い」となる。交渉の中で提案したという大谷は「受け取れる額を我慢して、ペイロール(年俸支払い)に柔軟性をもたせられれば」と説明。これにより球団は年間の年俸総額を抑制でき、補強資金に充てることが可能となった。

 大谷は右ひじの靱帯(じんたい)を損傷して9月に自身2度目の手術を受けたため、来季は打者のみで出場する可能性が高い。「もう素振りを始めている」とし、順調な回復ぶりをうかがわせた。

チーム名、由来は「路面電車を…」

 会見場はドジャースタジアム…

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この記事を書いた人
中井大助
アメリカ総局長
専門・関心分野
アメリカの社会、政治、文化
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    中川文如
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長)
    2023年12月15日10時24分 投稿
    【視点】

    大谷翔平選手のドジャース入団記者会見に見入りながら、WBCのあのバントを私は思い出しました。 チームスポーツは、個人競技の要素と団体競技の要素の複合体です。投手対打者、投げる、打つ、守る、これは個人競技。投手をつないで、どう9イニング

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    稲崎航一
    (朝日新聞大阪スポーツ部長)
    2023年12月15日11時6分 投稿
    【視点】

    会見で一番印象に残った言葉です。 「野球選手として、あと、どれくらいできるか。正直、誰にもわからない」 10年総額7億ドル(約993億円)の超大型契約を結びましたが、大谷選手自身は10年安泰だなんて全く思っていない。 われわれのん

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