自民党の「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーをめぐる問題で、岸田文雄首相は13日、裏金を受け取った疑惑がある安倍派の松野博一官房長官の後任に岸田派の林芳正前外相を起用する意向を固めた。鈴木淳司総務相の後任に松本剛明前総務相(麻生派)、宮下一郎農林水産相の後任に坂本哲志・元地方創生担当相(森山派)、西村康稔経済産業相の後任に斎藤健前法相(無派閥)をそれぞれ充てる。
14日に松野氏らを含む安倍派の閣僚4人と副大臣5人らの交代人事を行う。首相は官房長官については、派閥への批判の高まりを受け無派閥から起用したい考えだった。複数の政権幹部によると、首相側近を通じて12日に無派閥の浜田靖一前防衛相に打診したが、浜田氏は「自分にはできない」と固辞。このため、自身が率いてきた岸田派の座長で外相、文部科学相などを歴任した林氏を充てる方向で調整する。内閣の要の官房長官人事での曲折は、首相の求心力のさらなる低下につながりそうだ。
浜田氏は、安倍派で事務総長…