知られざる緊急「支援チーム」 選手1人が数百億円を稼ぐ業界の裏で

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ナッシュビル=遠田寛生
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 大リーグのオフシーズン最大のイベントで、30球団の幹部や代理人が一堂に会するウィンターミーティングが7日、幕を閉じた。会場となった米テネシー州ナッシュビルのリゾートホテルでは連日100人以上の報道陣が詰めかけ、次の契約が総額5億ドル(約720億円)ともいわれるエンゼルスからフリーエージェント(FA)になった大谷翔平選手らの契約交渉に注目が集まった。

 華やかな話題の裏で、地道な活動で業界を支える人たちを取材した。

 6日午前7時半。同じリゾートホテルのある会議室では、非営利団体(NPO)が運営スタッフらをねぎらう朝食会を開いていた。200人以上が参加した。

 主催したのは「B・A・T」。「Baseball Assistance Team(野球支援チーム)」の略称で困っている人を「内密にサポートする」ことがモットーだ。

 数人が演説するなか、援助を受けた人の代表として見覚えのある人が登壇した。2013年にプエルトリコ代表としてワールド・ベースボール・クラシックWBC)に出場し、15年には阪神でプレーした元投手のマリオ・サンティアゴさん。米国ではロイヤルズ傘下マイナーの球団で7季プレーしている。

 サンティアゴさんは現在パー…

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    中川文如
    (朝日新聞スポーツ部次長)
    2023年12月10日8時7分 投稿
    【視点】

    大谷翔平選手がドジャースと結んだ夢の大型契約にはただただ驚くばかりですが、メジャーリーグで続く、こうした地道な活動にも注目していただけたら嬉しいです。 記事にある通り、巨額の年俸を手にできるのは、ほんのひと握り。その「ひと握り」からこ

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