「政治の話はタブー」は本当か? 調査結果から見えた意外な事実
聞き手・高重治香
政治は自分たちの生活に深くかかわる大事なこと。そう理解しているつもりでも、どこか遠い世界のことのように感じてしまうのはなぜか。この不思議な距離感について、社会心理学者の横山智哉・学習院大学教授に聞きました。
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――「『政治の話』とデモクラシー」という著書がありますね。もっと政治の話をしよう、とすすめているのでしょうか。
「これまで『政治の話』は、過度に理想化され、実際にどのような効果が生じるのか解明されてきませんでした。政治の話をすれば政治も民主主義もよくなる、という前提のもとで、政治について話すことを促す取り組みが、国内外で行われています。学校の主権者教育でも、家庭で政治の話をすることが重要だとされています。しかし、まずは『政治の話』の効果について実証的な見地から検証することが重要だと考えて書いた本です」
「友人と政治の話」 外国は平均66% 日本は?
――政治と宗教の話はタブー、とよく言いますが。
「そういう通説がありますが…