首謀者は車いすで地下に潜伏か イスラエルが狙うハマス最高幹部たち

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

エルサレム=高久潤
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 イスラム組織ハマスの壊滅をめざすイスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ地区南部への地上侵攻を本格化させている。ハマスのイスラエルに対する奇襲攻撃から7日で2カ月。民間人の犠牲が拡大し、停戦を求める声が強まる中、北部に続き南部にも激しい攻撃を加えるイスラエルの狙いは、どこにあるのか。

 イスラエル軍は4日、これまで集中的な攻撃を展開してきたガザ北部での作戦は完了に近づいたとの認識を示した。

 軍関係者は朝日新聞の取材に、ガザでの作戦は想定より「順調に進んでいる」と明かす。実際、ハマスなどが、ガザからイスラエル領内へ発射するロケット弾の数は激減した。

 軍は、南部侵攻に際し、ガザ全体を数百カ所の区域に分け、避難できる場所が分かるとする地図もネット上で公開した。だが激しい攻撃にさらされ、通信も頻繁に遮断されるガザの住民からは「逃げようがない」と悲鳴が上がっている。

 イスラエル軍が次に照準を合わせるのは南部だ。地上部隊は5日、南部最大の都市ハンユニスに侵攻した。ハンユニスの東側のガザ境界から地上部隊を投入し、制圧を図るとみられている。

 侵攻当初、軍はハマスの拠点が、北部の地下トンネルなどにあると主張してきた。なぜ、南部への攻撃を強めるのか。

 それは、ハマス壊滅に向けて軍事部門の最高幹部らを殺害するためには、南部の攻略が欠かせないとみているからだ。

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